ハラタケ目・ハラタケ科・オニタケ属(旧キツネノカラカサ属)
Echinoderma(Lepiota) acutesquamosa
雨上がり、竹が生い茂って太陽の光が届きにくい竹林で腐朽した広葉樹の周辺に群生していた。オニタケ、カサに小突起を添え、ツバの縁は茶系で、柄は淡褐色を帯び褐色の鱗片を付けるキノコ。大まかな特徴は合致しているものの、図鑑に記載されていない特徴やサイズが一回り大きいなど相違点(赤下線)があるため、別種の可能性が拭いきれないため暫定とした。
属はLepiotaとEchinodermaの2種類確認できるが、後者が新設された属で正しいようだ。ちなみに図鑑.jpはシメジ科・Calocybe chrysenteronとなっているが誤植である。たまにある。
各部位を観察する
カサ
- 径11~12.5㎝、やや中高の平たい饅頭形。縁が波打つ個体もある。
- 表皮は加羅色で中心ほど濃い。繊維状で薄く剝がれやすい。
- 雨に濡れるとカサの色が褐色に濃くなる。
- 茶系の小突起を無数に備える。水溶性?雨などで消失しやすい。
ヒダ
- 隔生で密。ヒダ幅3㎜<肉幅6㎜、白色。
- ヒダ幅は一定、肉幅は徐々に狭まる。
- 分岐あり。
- 褐色のシミが発生する個体もある。
柄
- 全長13㎝×15㎜、やや棍棒状。上部がやや細く、下部はほぼ上下同径。
- ツバあり。膜質で厚く、ツバの縁に褐色のイボが付着しているが消失しやすい(描画と一致)。
- ツバと柄の接点に蜘蛛の巣状の被膜がある。
- ツバ上部は縦線が密に並んでおり、白色。
- ツバ下部は白色~淡褐色の地肌に、褐色のだんだら模様~鱗片がある。消失か個体差。
- 中身は中空、しっかりしているが切断すると脆くなる。白色。
- 基部に白色の菌糸体がある。
毒・におい・味など
- 有毒報告あり。消化器系の中毒症状が出る。
- におい:無臭
- 味:無味