タマチョレイタケ目・タマチョレイタケ科・シュタケ属
Pycnoporus coccineus
硬質菌は、他のきのこと比べて長生きするし、環境によって形状や柄の有無に違いが生じやすいため、同定がちょっと不安になる。
今回採取したヒイロタケはまだ幼菌の段階のようで、形状が半円形ではなく腎臓形、不明瞭な環紋がない、側着生(もしくは中心生の有柄)ではなく偏心生の有柄などミスマッチする箇所が多々ある。
全体が緋色で微細な管孔という点で合致しており、他に候補がないのでヒイロタケと断定して問題ないでしょう。
各部位を観察する
カサ
- オレンジ色(緋色)。触っていると指に色が移る。
- 肝臓形で偏心生の有柄。
- 厚みがなく、縁は鋭い。
管孔
- カサ裏が管孔で微細。6~7個/㎜。
- 放射状にシワがあり、縁に管孔がない。
断面
- 柄は太く短い。柄がないことも多い。
- 吸水性が高い。まるでスポンジのよう。保水すると色が濃くなる。
- コルク質。保水するとゴムのように弾力があり、180度折り曲げても折れない。