ハラタケ目・ハラタケ科・ホコリタケ属
Lycoperdon sp.
ツブホコリタケと判定したが、正直に言ってあまり自信がない。そもそも、ホコリタケは胞子を内側に作る腹菌類という特徴的な形状をしていて、高頻度で見かけるにもかかわらず、同定ができないのが多いキノコ。これに限らずホコリタケの同定で何時間費やしたか!それなのに自信を持って断言できないのが残念でたまらない。
ツブホコリタケの特徴は、突起をよく見るとキツネノチャブクロのように1本1本が個々で密生しているのではなく、細く短い毛が3~4本集まって形成されているという点にある。これはツブホコリタケにしかみられない特徴だと思う。ツブホコリタケは針葉樹林に発生するらしい。付近には広葉樹しかなかったので別種の可能性が高まった。
問題なのはちゃんとした柄があるということ。原色日本新菌類図鑑(Ⅱ)を確認すると『基部に急に細くなった柄部がある』と記載されている。どう見ても、、、ぶっといです。
各部位を観察する
頭部
- キツネノチャブクロと比較して細く短い突起物に覆われている。
- 成長とともに外皮は多角形に裂け、白色の内皮膜が露出する。
無性基部
- 有柄でしっかりとした無性基部が確認できる。
- 無性基部まで毛に覆われている。
- 肉ははんぺん状。
老菌
- 成熟すると黒変する。(隣接していただけで別種かもしれない)