チャワンタケ目・アミガサタケ科・アミガサタケ属
Morchella conica
他のアミガサタケよりも先駆けて発生するトガリアミガサタケ。春に草地や桜の近くに発生するというので探してみたものの、結局木々が生い茂った場所で落ち葉がない斜面に2株だけしか単生していなかった。三田は兵庫のチベットやら関西のシベリアやら異名を持つぐらい冷え込むので、他の地域よりも発生が遅いのかもしれない。
アミガサタケは菌根菌と腐生菌の両方の特徴を併せ持つらしい。今回採取した2株を比較してみると、偽根と言っていいのか太い根のようなものが確認できる。簡単にポッキと折れたのでますます謎である。
各部位を観察する
頭部
- 円錐形で隔生型。色は淡オリーブ褐色で、しだいに黒ずむ。
- 肋脈は縦に長く、縦脈に対して横脈が少ない。
- 稜線は厚く、短い軟毛を纏っている。のち黒色に変色する。
- 臭い。乾燥させた後のだし汁は少しマイルドになる。
柄
- 白色系(淡黄土色)、粒状点の鱗片がありザラザラしている。根本が膨らむことが多く、表面にシワや孔がある。
断面
- 断面は頭部と柄が繋がって空洞、半透明で白分粒状の粉が付着している。