ベニタケ目・ベニタケ科・ベニタケ属
Russula neoemetica
広葉樹の周りに発生していた。同定が難しいとされる赤色ベニタケだが、調べると意外に相違点があるようだ。中には味覚など現地でないと判断できないもののもあるが、今回は図らずも連絡脈がしっかりと映っていたので本種をドクベニダマシと同定することができた。
ただ、愛用している書籍「しっかり見わけ 観察を楽しむ キノコ図鑑」のドクベニタケの写真にも連絡脈っぽいものが確認できる。誤掲載なのか、そもそも連絡脈だと思っているものが違うのか分からない。今度見つけたら舌でも乗せて確かめてみようか。
名前の通り”毒を持たない”ベニタケだが、脆く食感もなさそうだし、あまり美味しそうには見えないので食す機会はないだろう。
ドクベニタケとドクベニダマシの判別方法
- カサの色が、、、
- ドクベニタケ:雨などで退色して白っぽくなる。
- ドクベニダマシ:退色しない。
- カサ表皮が、、、
- ドクベニタケ:剥がしやすく、その下も赤みを帯びる。
- ドクベニダマシ:剥したあとに赤味が残らない。
- ヒダが、、、
- ドクベニタケ:やや疎、直生~ほぼ離生、連絡しない。
- ドクベニダマシ:密~やや疎、ほぼ離生、連絡脈がある。
- 肉味に、、、
- ドクベニタケ:辛味がある。
- ドクベニダマシ:辛味がない。
なお、原色日本新菌類図鑑で見分け方として明記されているのは辛味の有無だけであり、それ以外は書き洩らしだったり、勘違いだったりする可能性も否めない。
各部位を観察する
カサ
- 赤色でところどころ剝げている。
- 中央が窪み、縁周辺には粒溝線が見られる。
ヒダ
- 上生~離生(?)で密。胞子紋は白色。
- 分岐はほとんどなく、互いに脈で連絡する。
- 脆く崩れやすい。
柄&断面
- 表面にはシワ状の縦線。
- 中身は海綿状。のちに中空となる。