ハラタケ目・シメジ科・ヤグラタケ属
Asterophora lycoperdoides
キノコの上に発生する生態系として珍しいキノコ。出現率は低いと思い込んでいたが、緑地のクロハツにほぼ100%生えていたのは衝撃的だった。つまり普通種。
カサに褐色を帯びている個体があるが、厚壁胞子と呼ばれるもの。つまりヒダではなくタマチョレイタケ科と同じようにカサ上から胞子を拡散するようだ。どうやら肉が厚壁胞子に変成していき、最終的には粉状になって崩れ去るようだ。
多くの図鑑やHPに「強烈な臭い」と記載されているが、個人的にはエノキタケに似た臭いで甘く感じた。変成状態によって臭いが変わるのかもしれない。スッポンタケも癖になる臭いと思ったので、鼻が馬鹿になっているだけかもしれない。
各部位を観察する
カサ
- 径25㎜、まんじゅう形のち平らに開く。
- 白色で無毛平滑。
- 成熟すると褐色の厚壁胞子が発生する(カサの肉が変成する)。
ヒダ
- 上生でやや疎。ヒダ幅は3㎜、白色。
- 保水時、半透明でほんのり褐色を帯びる。
柄
- 全長30㎜×9㎜、繊維状でやや上下同径。下部が細くなる。
- 表面は白色。
- 中実のち中空。肉は褐色。